自宅の防犯対策で最も効果的なのはホームセキュリティで、導入されている家の防犯率はほぼ100%です。ただコストが高く、設置後もランニングコストがかかるのが難点です。
そこで、あまりお金がかけられないという人にオススメなのが防犯カメラです。防犯カメラは一度設置してしまえばそれ以上お金はかかりませんし、犯罪抑止効果も抜群です。空き巣のように「どこの家でも構わない」と考えている犯罪者ならわざわざ防犯カメラが設置してある家を選ぶことはないからです。
ただ、いざ防犯カメラを設置しようとするとその種類の多さに何を選べば良いのかわからなくなると思います。この記事では、あなたの家にとって最も適した(オーバースペックになることなく、なるべくコストを抑えた)防犯カメラの選び方について、8つのポイントをご紹介します!
最後にはオススメの防犯カメラ5選もご紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
※ホームセキュリティについては別記事でご紹介していますので興味のある方はこちらをどうぞ↓
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家庭用防犯カメラの選び方 7つのポイント
【ポイント1】誰が設置するのか?

防犯カメラを購入する前に、まずはっきり決める必要があるのが「誰が設置するのか?」という点です。自分で(もしくはお願いできる誰かが)設置するか、プロに依頼するかの2択となるのですが、どちらを選択するかによって購入する防犯カメラが全く異なります。
自分で設置する
コスト重視でなるべく安く済ませたいなら自分で設置することになります。最近は素人でも簡単なDIYの知識があれば設置できる高性能な防犯カメラがネットで手に入ります。
ただし注意が必要なのが設置場所です。金属製の柱など強度のあるものに固定するなら素人でも出来ますが、外壁にボルトを打ち込んで固定するのは多少の建築的知識が必要です。
一般住宅の外壁材は意外に脆く割れやすい為、構造用合板などの耐荷重材にボルトを打ち込まないと、強風や積雪の影響で防犯カメラが落下したり外壁を損傷する危険性があるからです。
プロに依頼する
自分で設置することに不安があるなら、プロの防犯カメラ業者に依頼するべきです。そうすれば完璧な設置をしてくれるだけでなく、他にもメリットがあります。
それはあなたの家をプロの視点で実際に確認した上で、最も適した防犯カメラの選定と設置場所の提案をしてくれることです(実は設置場所はカメラの性能以上に重要です)。
プロに依頼する場合、ネックになるのが価格です。カメラの購入代金と設置費用がコミコミですのでそれなりのコストになるのです。防犯カメラの性能についてはこれからご紹介するポイントを比較して同じ性能のものをなるべく安く出してくれるところを選べば良いのですが、設置工事費は業者によってバラバラです。また同じ業者でも活動エリア外だと余計な出張費がかかったりします。そこでなるべく安く済ませる為にオススメなのが、比較サイトで相見積もりを出してもらって最も安い防犯カメラ業者を探すことです。
逆にいえば、相見積もりもとらずに業者を決めてしまうのは危険です。素人相手だからとふっかけてくるボッタクリ業者もいるからです。プロに依頼するなら、複数社から相見積もりを取ることが重要なのです。
防犯カメラ業者の比較サイトでオススメなのは、簡単な登録で最大8社から見積もり比較できる「EMEAO!」です。もちろん無料。公式HPはこちらです ↓
【ポイント2】基本設計

最近の防犯カメラは大きく分けて2種類の基本設計があります。
従来型のカメラとモニターがセットになっているタイプと、
アプリを使ってスマートフォンなどで再生・録画できるタイプのものです。
従来型(モニター付き防犯カメラ)
専用のモニターで視聴・録画する従来型の防犯カメラです。店舗に設置しているものをはじめ、家庭でも広く普及しています。プロが設置するものもこのタイプです。高性能で耐久性に優れているものが多いのですが、その分高価なものが多いです。
アプリ型
アプリケーションを使ってスマートフォンなどから視聴・録画できるタイプの防犯カメラ。モニターがなくカメラのみで販売されているので、その分安価なものが多く設置も簡単。ネットで販売されているものが多く、自分で設置するのに適しています。
一方で、品質や耐久性が劣るものもあるので見極めが必要なのと、スマホ操作にある程度慣れていないと設定に苦労する可能性があります。
【ポイント3】電源方式

電源方式は上の4つがあります。有線かどうかで設置の難易度が変わります。
電源ケーブルタイプ
防犯カメラから出ている電源ケーブルをコンセントに挿したり、電気配線に直接連結することで電気供給を受けるタイプです。電池切れを起こすことがなく安心ですが、ケーブルをコンセントや電気配線のある場所まで引き込まなければならないのが難点です。
場合によっては外壁に穴を開けるような本格的な工事が必要となります。防犯カメラ専門業者が設置するような本格的な防犯カメラはたいていがこの電源ケーブルタイプです。
ソーラーパネルタイプ
防犯カメラにソーラーパネルが付いていて、太陽光発電によって電気供給を受けるタイプです。電源ケーブルがないので設置が簡単で、充電の必要もなく便利。価格的に安い防犯カメラが多く、低コストで防犯カメラを設置したいなら、このソーラータイプがオススメです。
デメリットとしては、日光が当たらない場所には設置できないことと曇りの日が続いて充電が不十分だと録画できなくなる可能性があること。とはいえ最近のものは蓄電池の性能も上がっており、数日日光にあたらないからといって録画できなくなる可能性は低くなっています。
充電バッテリータイプ
固定式ではない防犯カメラ(マグネットやクリップなどでの取り付けや置くだけのもの)で採用されることが多いのがこの充電バッテリータイプです。1回の充電で1〜2ヶ月使用できるものが主流となっています。
コンセントのない場所にも設置でき、ケーブルがない分スマートですが、バッテリー切れで撮影できていないということが無いように、常にバッテリー残量に気をつけなければならないのが難点。
乾電池タイプ
こちらも固定式ではない防犯カメラ(特に室内用のもの)に採用されることが多い乾電池で動くタイプです。充電バッテリータイプと同じく、設置場所を選ばないが常に乾電池の残量を気にする必要があるのが難点です。
【ポイント4】画素数

防犯カメラの画素数(解像度)は大きいものほど画質が良く、詳細を確認することができますが、その分高額になります。それではどれくらいの画素数が適切なのでしょうか?
41万画素以下
地上デジタル放送普及前のアナログカメラの画質です。2015年以前に設置された防犯カメラでは41万画素のものが主流となっているのですが、正直かなり粗い画質です。中古品で出ていて絶対に買わないようにしましょう。
100万画素
ハイビジョン画質(HD画質)といわれるもので、2017年頃までに設置された防犯カメラではこの100万画素のカメラが主流となっていました。広い範囲の記録映像としては使用できるものの、犯人の顔を特定するなど映像の一部を引き伸ばして確認するには不十分な画質で防犯カメラとしてはイマイチ。最近でもたまにこの画質のカメラが販売されていることがあるので間違って買わないようにしましょう。
200万画素
フルハイビジョン画質(FULLHD画質)といわれるもので、現在の防犯カメラの主流となっている画質。広い範囲を撮影した映像を部分的に引き伸ばしても画質が粗れにくく、詳細を確認するのにも十分な画質といえます。防犯カメラとしてはこの200万画素以上のものがオススメです。
400万画素
フルハイビジョン画質の2倍の画素数で、防犯カメラとしては十分な高画質。広い範囲を撮影した映像でも、引き伸ばしてその詳細がわかるほどの高画質です。人の顔や車のナンバーなどを確認したいなら、この400万画素の防犯カメラがオススメです。
800万画素以上
4K画質(800万画素)や8K画質(3200万画素)といった超高画質の防犯カメラも登場しています。かなり広い範囲を撮影した映像の中のほんの一部分を大きく引き伸ばしても画質が損なわれないレベルの高画質です。ただ、この超画質のまま確認するにはモニターも4K・8Kレベルのものが必要となりますし、一般的なご家庭の広さで使用するにはややオーバースペックとなります(すごく広い庭がある豪邸なら話は別です)。
コストも高いので、4Kカメラを1つ設置するなら200万画素レベルのものを複数代設置した方が犯罪抑止効果も高まりオススメです。
【ポイント5】夜間撮影機能

防犯カメラにおいて夜間撮影のクオリティは非常に重要で、暗くても犯人の顔がしっかり確認できるものでなくてはなりません。最近の防犯カメラはたいてい以下のいずれかの夜間撮影機能がついています。
人感センサーLEDライト付きカメラ
人や車が近づくとセンサーが感知してLEDライトが点灯するタイプです。明るく照らすので犯人や車輌をカラーで撮影でき、明るく照らされた時点で犯罪を思いとどませる犯罪抑止力もあります。逆にいえば、犯行の決定的瞬間(証拠)を撮影する目的には不向きです。最も単純な仕組みなので、安価なものが多いのが特徴。
高感度暗視カメラ
月明かりや街灯など、わずかな光を増幅して映像化するタイプのカメラです。暗闇のなかでも鮮明なカラー撮影が可能ですが、その特性上完全な暗闇では撮影ができません。ハイスペックカメラのため、高価なものが多く、消費電力も大きいので防犯カメラとしては赤外線暗視カメラほど普及していません。
赤外線暗視カメラ
物件が放出する赤外線を感知し、可視化するタイプのカメラです。光を全く必要としないので完全な暗闇でも撮影が可能です。夜間の映像は基本的に白黒のものが多いですが、最近はカラー撮影できるものも登場しています。犯人に気付かれることなく完全な暗闇の中の動きも撮影できるので、犯行の決定的瞬間(証拠)を撮影するのには最も適しています。高感度暗視カメラに比べれば安価なので防犯カメラとしては最も広く普及しています。
【ポイント6】レンズ

素人が設置する場合に最も重要なのがこのレンズ選びです。レンズの種類によって撮影できる画角や距離が変わるのですが、素人は設置した後の映像がなかなかイメージしにくいので「思っていたのと全然違った」ということが多いのです。こういうミスを無くすためには、可変式か可動式のレンズを選ぶことをオススメします。
広角レンズ(固定式)
広角レンズは広い画角を撮すことができる為、広範囲を一体的に撮影することが可能です。少ない台数で広範囲を網羅できるというメリットがある一方で、映像自体が湾曲するので映像確認作業に時間がかかったり、一部にピントがあわせずらいなどのデメリットがあります。
望遠レンズ(固定式)
画角が狭いので撮影範囲が限定されますが、その代わり望遠性能に優れていて同じ画素数のカメラでもより鮮明な動画を撮影することが可能です。撮影する箇所がピンポイントで決まっている場合や、複数台のカメラを設置できるなら望遠レンズのカメラがオススメです。
バリフォーカルレンズ(可変式)
画角や焦点距離を手動で調整することができるレンズです。焦点距離を3mmから8mmで調整できることから別名「サンパチカメラ」とも呼ばれていて、画角は30°〜90°の間で調整できるものが主流です。防犯カメラ設置後に実際の映像を見てから撮影範囲や焦点を調整できるのが最大のメリットです。
ズームレンズ(可動式)
画角や焦点距離をパソコンやスマートフォンを使って遠隔調整できるレンズです。バリフォーカルレンズと違い、遠隔操作で確認したいところにピントを合わせることができるので、リアルタイムで犯人を追跡するのには最適なレンズです。
【ポイント7】防塵・防水性能

防犯カメラの防塵(ぼうじん)・防水性能を示す規格にIPコードというものがあります。IPコードはIEC(国際電気標準会議)とJIS(日本工業規格)で定められた電気機器内への異物の侵入に対する保護等級(JIS C0920)を示す規格で、IP66(IP○△)のように2つの数字で表記されます。前半の数字(○部分)が防塵性能を0〜6の全7等級、後半の数字(△部分)が防水性能を0〜8の全9等級で表していて、数字が大きいほど高性能ということになります。各等級の詳しい基準は上の表をご覧ください。
屋外に設置する防犯カメラとしてはIP66が必要十分な一つの基準とされているので、IP66以上のものを選ぶようにしましょう。ちなみにこのIPコードは防犯カメラに限らずスマートフォン、デジカメ、ラジオはもちろん、雨風の強い屋外や湿度の高い温浴施設・屋内プール・工場などで使用される照明機器まで幅広いものに使用されている規格です。
【ポイント8】国内メーカー or 海外メーカー
最近、韓国製や中国製などネットで1万円しない防犯カメラがたくさん売られていますが、それらはあまりオススメしません。
なぜなら購入直後は問題なく使えていても「1〜2年使ったら壊れた」という話をよく聞くからです。アマゾンや楽天でのレビューは購入直後に行なっている場合がほとんどなので、1年以上使用してからの本当の満足度を示しているわけではありません。
防犯カメラの設置はそれなりに大変ですので、一度設置したらなるべく長期間使用できるものが良いと思います。
家庭用防犯カメラの国内メーカーで最もオススメなのは塚本無線です。全ての製品が自社開発・自社製造の日本製です(OEMで韓国と中国にも工場があります)。
自分で設置する家庭用防犯カメラのオススメ5選!
プロに依頼する場合は防犯カメラの選定もお任せすれば良いと思いますが、自分で設置する場合はどれを買えば良いか迷うと思います。これまでに見てきた家庭用防犯カメラを選ぶ 8つのポイントを踏まえて、オススメのBEST5をご紹介したいと思います。
基本的に
ソーラーパネルや充電&ネット接続の
ケーブルレスの防犯カメラのみ選定してますので、
どれを選んでも設置は簡単です!

【第1位】見張り番PTSL1 (塚本無線)
スマホなどから遠隔操作できるパンチルト機能が搭載されているカメラ。特筆すべきは
Bluetoothのようにカメラとデバイス(スマホやパソコン)を直接つなぐことができるAP機能というもので、これによって
ネット環境がなくても無線で映像を確認できます。非常にバランスがよく高性能なので圧倒的にオススメの防犯カメラです。
楽天とYahoo!ショッピングのみで販売しています。
【第2位】ゴマちゃんQ(塚本無線)
パンチルト機能が搭載されていて、なおかつレンズ自体も水平100°の広角なので
相当広い範囲を撮影できるのが特徴。365万画素の高画質で鮮明な映像を撮影できることも強み。
AP機能が搭載されていないこと以外は第一位の見張り番PTSL1とほぼ同格です。
こちらも
楽天とYahoo!ショッピングのみで販売しています。
【第3位】亀ソーラー3Plus(塚本無線)
赤外線暗視と高感度暗視のダブル搭載で夜間により鮮明な映像を撮影することができるモデル。
パンチルト機能は非搭載ですが、水平100°の広角レンズで幅広い視野があり、撮影したい場所がある程度決まっていればこちらで十分と思います。
Amazonと楽天、Yahoo!ショッピングで購入できます。
【第4位】ちび太Pro(塚本無線)
ソーラーパネルが一体型ではなく、280cmのケーブルで別の場所に設置できるのが特徴。ゆえに
日光が当たらないところにカメラを設置したい人には最もオススメです。
基本的な機能は第3位の亀ソーラー3Plusと同等ですが、レンズが水平80°とやや視野が狭いのがウィークポイントです。
Amazonと楽天、Yahoo!ショッピングで購入できます。
【第5位】SC-MK83(防犯ステーション)
塚本無線以外で唯一オススメなのが、防犯ステーションのSC-MK83です。ソーラーパネルを別場所に置けるのと、水平133°の広角レンズがウリ。
ただし、専用アプリはスマホにしか対応しておらず、パソコンなどで動画確認できないのがウィークポイント。
Amazonと楽天、Yahoo!ショッピングで購入できます。
以上、【重要】家庭用防犯カメラを選ぶ8つのポイントとオススメ5選!でした