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失敗しない立地の選び方

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おととし新築の一戸建て住宅を購入しました。建物自体はどこにでも売ってるフツーの建売住宅なんですが、立地についてはあらゆるリスクと住み心地を想定して、最高の場所を選ぶことができたと自負しています。
 
今回はそんな僕の経験から「家を買う前に絶対に知っておいた方がいいこと【3】立地の選び方」と題して、防災・防犯・住み心地・住環境の4つの観点から住宅の立地選びについて考えてみたいと思います。

家は増改築できますが、土地は後から変更できません。
家を買う前に目を通していただくことを強くオススメします!
 

 

防災編

 
昨年は、一年を表す漢字が「災」だったように地震・台風・大洪水・ゲリラ豪雨と本当にたくさんの災害に見舞われた一年でした。しかし災害大国・日本において、このような災害は珍しいことではなく、これから先もずっと発生する可能性が高いのです。
 
そして災害から家を守る為に私たちができることは「立地選び」しか無いと言っても過言ではありません。
 
なぜなら購入した家をどんなに補強して防災力を高めたところで、家自体が洪水で流されたり、土砂崩れに飲み込まれたりしたら、ひとたまりもないからです。逆に洪水や土砂崩れなど、いくつかの災害はそのリスクが低い土地を選ぶことで回避することも可能です。
 
それでは具体的にどういう立地を選べば良いのでしょうか? 5つのポイントから解説してみたいと思います
 
 

1. 土地の高さ(標高)

 
立地を選ぶ上で、第一に考えるべきことが土地の高さです。なぜなら高い場所にある土地はそれだけで水害を受けにくくなるからです。
 
特に地震で津波が発生した時に物を言うのが標高です。標高は海水面からの高さですので、当然高いほど津波の被害を受けにくくなります。
 
東日本大震災の時には、海から数キロ先まで津波が到達し多くの犠牲者を出した一方で、海のすぐ近くの丘の上に避難した人達が助かりました。大切なのは海からの距離ではなく、標高なのです。
 
ちなみに3mの津波なら標高3m以上の所にいれば安全ということはありません。地形によって津波は突然高くなり、その高さは2倍〜4倍になることがあるからです。
 
東日本大震災では最大で40.1mの遡上高を記録しています。そのことから標高40m以上というのが一つの安全の目安とも考えられますが、例えば東京23区内では標高40mを超える土地などほとんどありません。
 
そこで次にポイントとなるのが高低差です。
 
 

2. 土地の高さ(高低差)

 
近年、当たり前のように発生するゲリラ豪雨では急激に降った大量の雨によって河川が氾濫し、家が床上浸水したり、水没したりしています。しかし、例え河川が近くに無くても油断は禁物です。低い土地には雨が集まり、普通の道路が川になるからです。
 
それでは水害に遭わない為にはどうすれば良いのでしょうか?
 
それは周りと比べて高い場所にある土地を選ぶことです。なぜなら水は必ず土地の高い方から低い方へ流れるからです。
 
そして大事になるのが、水の逃げ道があるかどうか?です。
 
あなたが選んだ土地の周りに、更に低い土地が隣接していれば水はそちらに流れていきます。逆に周りを高い土地に囲まれてしまっている場合は、周囲の土地に降り注いだ雨が全てあなたの土地に流れ込んでしまうのです。
 
つまり標高の高い土地であっても周りがさらに高い土地で囲まれている盆地では水没する可能性がありますし、標高の低い土地でも周りに更に低い土地があれば水は溜まらないのです。
 
 
ちなみに土地の標高は「標高ワカール」というスマホアプリで簡単に調べられます。無料アプリなのであらかじめダウンロードして、良い物件を見つけたらすぐに標高を測れるようにしておきましょう。
 
 

3. 地形 

 
①山や崖の近く

山や崖のように高低差がある土地は基本的に避けた方が良いでしょう。水も土も平地なら悪さをしませんが、高低差があればそれだけ動きやすくなります。鉄砲水や土石流、崖崩れなど様々な災害のリスクに繋がるからです。

 
②河川の近く 

川は周辺の土地の中で最も低い場所を通ります。だから水が流れ込むわけです。

その為、河川近くの低い土地では急な大雨が降った時に一気に水嵩が増して、気がついた時には手遅れということがあります。川自体の氾濫や決壊というリスクもあるので出来るだけ避けた方が良いでしょう。
 
 
③住宅造成地 

本来住宅を建てることが難しい斜面などを宅地にする工事を宅地造成工事と言います。宅地造成工事は簡単に言えば、傾斜面を平らに削り(切土:きりど)削り取った土を斜面に盛って平らにします(盛土:もりど)。そしてこの工事を経て宅地となった土地を住宅造成地といいます。
 
切土の土地は硬い岩盤を平らに削り取っただけなので、地質的に均質で安定しています。下の写真のように造成工事中に見ることができて、そこに地層が出ていれば素人でもそれが切土なのだとわかります。

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切土

 一方、盛土の土地は別の場所から持ってきた土を載せた状態なので地質的に不均質で不安定です。もちろん地盤を固める工事をしているわけですが、それでも土の中には細かい空気層が残り、それが大雨で大量の水を吸収したり、地震で揺らされたりすることで集まって空洞になり、液状化現象や地盤沈下・土砂崩れなどの発生リスクが高まるのです。

この為、できれば盛土の土地は避けた方が無難です。


 切戸と盛土は見分けられない 


傾斜の途中に作られた造成地は土が流出しないように擁壁(ようへき)という石垣が打ってあるので、そこが造成地であるかどうかは見ればすぐにわかります。ただ造成工事完了後の擁壁を素人が見ても、そこが切土か盛土かはわかりません。基本的に不動産屋に確認するしかありません。


一方、谷を埋めて作られた造成地は周囲も含め広範囲が平坦な土地になっていて、そこが造成地であるかどうかすら見てもわかりません。そこで確認すべきなのが行政が公表している「大規模盛土造成地マップ」です。それを見ると国の基準以上の大規模造成地は確認することができます。

ただし基準以下の造成地は載っていないことと、そもそもマップ自体を公表していない市町村も多いので万全とは言えません。気になる土地があったら、その市町村のHPを確認してみましょう  


古い擁壁(ようへき)には注意!

知り合いの不動産屋の話では擁壁の強度はバブル期以前に建てられたものと最近のもので大きな差があるそうです。古い擁壁は現在のものと比べると構造的に弱く、さらに経年劣化していることが原因です。阪神淡路大震災や東日本大震災では多くの擁壁が崩壊しましたが、擁壁が崩壊して下の家に土砂が流れ込んでしまった場合、上の家が責任を問われることもあります。

新しい造成地に作られた新築住宅であれば擁壁も新しいので良いのですが、問題は古い擁壁を持つ家を取り壊してその土地に新しい家を建てて販売されるケースです。不動産屋も特に問題がなければ古い擁壁のまま販売してしまうそうなので注意が必要です。

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古い擁壁

 

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新しい擁壁(ブロック型)

 

最近は下の写真のようなパネル型も多くなっています。一見するとブロックを積み重ねているようですが、実は80cm四方くらいの大きなコンクリートパネルを裏から鉄骨で繋ぎ合わせているので非常に高い強度を持っています。

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新しい擁壁(パネル型)

 

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実はコンクリートパネルの組合せ

 



防犯編

 
立地は防犯にも大きな影響があります。泥棒や強盗の立場になって考えるとわかりますが、目立つ場所より目立たない場所、逃げにくいより場所より逃げやすい場所の方が犯行を犯しやすいからです。
 
侵入犯に狙われやすい立地についてはこちらの記事をご覧ください。

chickenrace55.hateblo.jp

 

 

住み心地編

 
住み心地の良い快適な環境で暮らしたいなら、日当たりが良く、風通しの良い場所を選ぶべきです。日当たりについては誰もが気にすると思いますが、風通しまで考える人はあまり多くありません。順に解説しましょう

 

日当たりの良い土地

 
マンションでも当てはまりますが、木造住宅の場合は特に日当たりの良い土地を選ぶことをオススメします。なぜなら日当たりの良い土地は雨が降っても乾きやすく、湿気が抜けやすいからです。
 
木造住宅は躯体が木でできているので何よりも湿気が大敵です。それを乾燥した状態に保つことが出来ればシロアリの被害にも遭い難くなり、家を長持ちさせることが可能です。
 
また日当たりの良い家は冬も暖かく暖房費を抑えることが出来ます。逆に夏は暑いのでは?と危惧するかもしれませんが、夏は日光の入射角が鋭角なので家の中に日光が入りにくく、冬ほど室温の上昇に影響を及ぼしません。
 
 
北半球にある日本では太陽は常に南側にあります。その為、南側が空いている南向きの土地が日当たりが良くなります。逆に南側に建物が隣接しているとその影になってしまい日当たりが悪くなります。
 
理想的なのは南側に道路や自宅の駐車場がある家です。道路や自宅の駐車場であれば基本的に建物が立つ可能性は無いからです。
 
一方、南側が空き地や一般の駐車場だとすぐに建物が建ってしまう可能性もあるので注意しましょう。


風通しの良い土地

 
風通しの良い土地も湿気が溜まりにくいので、木造住宅では特にオススメです。
 
我が家もそうなのですが、風の通り道になっていると雨が上がった後すぐに地表が乾きますし、朝モヤもすぐに吹き飛ぶので朝露で家が濡れることも少なくなります。
 
逆に風通しが悪い家だと、一度雨が降ると地面が数日に渡り濡れた状態でジメジメしていたり、朝モヤもすぐに晴れないので家が朝露でビシャビシャに濡れたりします。当然木造の躯体が湿気を吸い込んで腐食の原因になったり、シロアリに食われたりしやすいのです。

また、風通しが良いと夏も快適に涼しく過ごせます。我が家も少し窓を開けておくだけで風が通って、夜は冷房いらずです。逆に冬も窓を閉めさえいれば、外壁が風に晒されても室温にはさほど影響はありません。
 
風は常に吹いているわけではないですし、地形や周囲の建物の影響も受けるので、その土地の風通しの良さを見極めるのは難しいです。ただ地形的には谷よりも丘の上の方が風の通りが良く、建物や森林が隣接していない方が風通しは良いと言えるでしょう。
 
 
風通しが良い土地のデメリットは2つあります。
 
1つ目は台風が来た時により風の被害を受けやすいことです。今年の超強力な台風ではその強風による飛来物で窓ガラスが割られたりしていましたが、風の通り道ということはそういう危険も多くなるということです。全ての窓にシャッターが付いている物件を選ぶことをオススメします。
 
2つ目は落ち葉などのゴミが飛んで来やすいことです。うちにも強風が吹いた翌日には落ち葉や近所の家の物が庭に落ちています。これは諦めて掃除するしかないですね。
 

水が流れ込みにくい土地は湿気も溜まりにくい

 
防災編でも触れましたが、高い土地は住み心地的にも優れています。なぜなら水が抜けやすく乾きが早いからです。
 
雨が上がった後に観察すると分かりますが、基本的に地面は高い場所から順に乾いていきます。舗装してある道路だとそれが顕著に現れます。これは高い土地は風の通りが良いということもあるのですが、やはり水は高い所から低い所へ流れていくことが原因です。
 
そしてこの現象は地表だけでなく、地下でも起こっています。雨が降った後、水は地下の土に吸収されて一定期間溜まるのですが、それも高い方から低いほうへ徐々に移動していきます。当然高い土地の土は早く乾きます。
 
土地の乾きが良いと家の周りの湿度が低くなります。すると家の外壁やその内側にカビが生えにくくなりますし、木造住宅は躯体の木を乾燥した状態に保つことが出来るのでシロアリの被害にも遭い難くなります。家にとってはメリットしかないのです
 

逆に周りを高い土地に囲まれたような地形だと風の通りが悪く、湿気も抜けません。するといつまでもジメジメしていて不快ですし、家も長持ちしないのです。


海・湖・川・湿地の近くは避ける

 
海の近くでも標高の高い土地なら津波の心配はありません。しかし海の近くは潮風にさらされるので、住宅にとってはやはりオススメできません。風の強い日は海水が目に見えないくらいの微粒子となって数キロ先まで飛ぶと言われています。塩分を含んだ海水が住宅の外壁や冊子に付着すると劣化を早める原因となります。

また海・湖・川・湿地など水場の近くは当然湿度が高くなりがちですので、なるべく避けた方が無難です。

 

 

環境編

 

幹線道路や線路の近くは避ける

 
幹線道路や線路の近くは避けた方が良いです。理由は安全上の問題と振動・騒音と空気汚染です。
 
まず安全上の問題。幹線道路だと大型トラックの往来があったり、速度超過で走る車が多くなります。必然的に大きな事故が発生しやすくなります。家に車が突っ込んだというニュースは割と多く、年に数回は見るでしょう。最近はスマホを見ながら運転するドライバーも多く、危険極まりありません。
線路も同じです。福知山線脱線事故後、万全の安全対策が取られていますが今後絶対無いとも言い切れません。
 
次が騒音と振動の問題です。幹線道路や線路の近くでは大型トラックや電車の往来時に騒音だけでなく、振動も発生します。内覧の時に分かればまだ良いのですが、気付かない程度の微妙な揺れでだと大変です。ローンを組んで家を買ったのに、いざ住み始めたら振動が気になって寝られなくなったなんてことになったら笑えません。
 
最後が空気汚染です。幹線道路は排気ガスが多くなります。最近の車は排ガスもクリーンになっているので昔のように洗濯物が黒くなったりすることは減っていますが、吸わないに越したことはありません。
また電車は排ガスを出しませんが、線路の近くには鉄粉が舞っていることを知っている人はあまりいません。電車の車輪も線路も鉄でできています。あれだけの重量がある電車が往来することで、その摩擦で鉄が削られて鉄粉が舞うのです。

車を洗ったことがある人はわかると思いますが、車体を水洗いしていると塗装面がザラついています。あれは砂埃と鉄粉です。健康被害の有無は定かではありませんが、一生住む家なら避けた方が無難でしょう。


公園やコンビニの近くは避ける

  
公園やコンビニの近くは便利で良いと思うかもしれませんが、騒音と防犯の点から注意が必要です。

公園は日中子供たちの声がひっきりなしに飛び交いますので、そういうのが苦手な人は避けたほうがいいでしょう。また公園もコンビニも夜に若者の溜まり場になる可能性があるのでその点も心配です。

それから防犯の観点からも心配です。こちらの記事にも書いてありますが、侵入犯は必ず下見をして犯行時間の短縮を試みます。そういった下見がしやすいのが公園やコンビニなのです。

chickenrace55.hateblo.jp



林や緑地に隣接する土地は避ける


緑のある土地は爽やかで良いですね!でも家にとっては良いことばかりではありません。

草や木の生い茂る緑地は土が湿気を溜めやすく乾燥しにくくなります。つまり木造住宅にとっては躯体の木が腐りやすい環境だということになります。

さらに外壁も結露しやすくなり、コケやカビが生える原因となります。コケやカビは潤いのある面で繁殖しやすいからです。特に隣接する緑地にコケのついた木が生えている場合は要注意です。コケは胞子を飛ばして近くの壁に取り付き、そこで繁殖するからです。

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コケが繁殖した外壁

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コケの生えた木

 
そもそも緑が多いということは当然虫も多くなります。秋はスズムシの音色が楽しめますが、蚊や蜂・ムカデ・ゴキブリといった害虫も多くなります。虫が大好き!という人以外は避けた方が無難でしょう。


以上、【家を買う前に知っておきたい】立地の選び方でした!



 
 

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